私は助産師です。この仕事について50年余りになります。
30年前から、いのちの誕生をお手伝いする助産師としての経験をもとに「いのちってあたたかい」「性は心が生きること」をテーマに性といのちの大切さを語りつづけています。
最初のころは、病院に勤務しながら中・高校生を中心に話していました。しかし、それでは私の話を聞いて相談したいという人たちに応じる時間をつくることができません。
1999年、ようやく病院をやめ、だれもが相談できる駆け込み寺として私個人で「いのちの応援舎」を設けました。ここを拠点に、思春期の子どもたち、子育て中のお母さんたち、社会人としてお仕事をされている方や高齢者の方々に「いのちの教育としての性教育」であってほしいという私の思いを伝えてきました。
そうやって全国を駆けめぐっているうちに、「自分が育ってきた時代の大家族のように生活できる施設をつくりたい」という思いが募っていきました。
志を同じくする仲間たちと、いのちの誕生からゆたかな老後までそれぞれの時代をサポートするために2005年[NPO法人・いのちの応援舎]を創り、念願の小規模多機能型施設も2006年から始動しました。その理事長として8年間走りつづけました。しかし体力の限界を感じ、2013年70歳になったのを期にNPO法人・いのちの応援舎を退職しました。
現在講演活動を主にして「いのち咲かせたい代表」として、若い人のいのちを咲かせる応援をするなかで、みずからのいのちも咲かせたいと全国を駆けまわっています。